たかがハムカツ1 | 猫とみけこの雑記帳

たかがハムカツ1

その日は、たぶん本当に心の底から、
疲れてたのだと思う。
その日の社食の日替わり定食は、コーンカレーのハムカツ添えだった。
コーンもハムカツも大好きなので、朝から浮かれて楽しみにしていた。
それなのに。
出てきたものは、コーンなしカレーのコロッケ添えだった。
コーンも、ハムカツも、どこにもなかった。

午後。
仕事しながらいつのまに、私は泣いていた。
肩ふるわせて、しゃくりあげて、嗚咽していた。
仕事ほっぽりだして法律を検索しはじめ、
これは不当表示防止法違反である、との、
訴状を書きはじめた。
社食代の返金請求である。

周囲はあまりの異様さにドン引きしていた。
本物の妖怪でも出たかのような空気感で、
何も見なかったふりをしていた。

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